“壊れていた時代”に生まれた音 ― RHCPの歌詞が語る4つの本音
ああ、レッチリか!いいですねぇ。まさか佐藤隼人として、あの“壊れていた時代”に生まれた音の真髄を、皆さんにお伝えできる日が来るとは……胸が高鳴りますよ。普段、音楽フェスで観客の熱気に包まれながら、「これこそが人生の醍醐味だ!」なんて感じるんですが、レッチリの音楽って、その熱狂の裏に、もっと深い「人間の本音」が詰まっているんです。
メニュー
1 荒ぶる魂の集合体
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、通称レッチリ。彼らは1982年にロサンゼルスで結成されたアメリカのロックバンドです。ファンク、オルタナティブロック、ラップロック、ファンクメタルといった多様なジャンルを融合させ、ハードロックやサイケデリックロック、パンクロックの影響も強く受けています。全世界で1億2000万枚以上のレコードを売り上げ、アメリカのオルタナティブ・ソング・チャートでは最も多くのNo.1シングル(15曲)と最長累積週数(91週)を記録した、まさにレジェンド級のバンドなんですよ。
現在の主要メンバーは、まるで荒野を駆け抜ける猛獣のようです
**アンソニー・キーディス (Anthony Kiedis)** – ボーカル、作詞。ステージでの彼の存在感は圧倒的で、歌詞を通じて社会や人間の深層を問いかけます。

*フリー (Flea, 本名: マイケル・バルザリー)** – ベース、バッキング・ボーカル、トランペット、ピアノ。彼のリズムとグルーヴは、バンドの根幹を支える心臓部。全身で音楽を表現する姿は、何度見ても鳥肌モノです。

*チャド・スミス (Chad Smith)** – ドラム、パーカッション。パワフルでありながら繊細なドラミングは、レッチリサウンドの肝。あのジョン・ボーナムやバディ・リッチの影響も感じさせますね。

*ジョン・フルシアンテ (John Frusciante)** – ギター、バッキング・ボーカル、キーボード。彼のメロディックで感情豊かなギターは、バンドの音に深みと色彩を与え、数々の名曲を生み出してきました。彼の復帰がバンドに新たな命を吹き込んだのは、ファンの間では周知の事実でしょう。

レ
バンドの歴史は、まさに波瀾万丈の一言です。1982年にアンソニー、フリー、ヒレル・スロヴァク、ジャック・アイアンズの4人で結成され、最初は「トニー・フロー・アンド・ザ・ミラキュラスリー・マジェスティック・マスターズ・オブ・メイヘム」という長い名前でした。翌1983年3月には「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」に改名。
しかし、初期からメンバーの出入りが激しく、1984年のデビューアルバム『The Red Hot Chili Peppers』にはヒレルとジャックは参加せず、ジャック・シャーマンとクリフ・マルティネスが参加しました。ヒレルはセカンドアルバム『Freaky Styley』(1985年)で復帰し、ジャック・アイアンズはサードアルバム『The Uplift Mofo Party Plan』(1987年)で復帰し、このアルバムが創設メンバー4人が揃った唯一の作品となりました。ところが、1988年6月にヒレルがヘロインの過剰摂取で亡くなり、その悲劇を受けてジャック・アイアンズもバンドを去ってしまいます。
その後、ジョン・フルシアンテとチャド・スミスが1988年に加入。このラインナップで『Mother’s Milk』(1989年)と、世界的なブレイク作となったリック・ルービン・プロデュースの『Blood Sugar Sex Magik』(1991年)をリリースしました。特に「Give It Away」は彼ら初のモダンロックチャート1位を、「Under the Bridge」はビルボードホット100で2位を記録し、バンド史上最高のヒットとなりました。
しかし、名声に苦しんだジョン・フルシアンテは薬物依存に陥り、1992年に東京公演中に突然脱退。この時の日本公演の記憶は、ファンにとっては苦いものがありますね。その後、デイヴ・ナヴァロが加入し『One Hot Minute』(1995年)をリリースしましたが、ジョンの復帰後の『Californication』(1999年)が彼ら最大の商業的成功を収め、全世界で1600万枚以上を売り上げました。ジョンは2009年に再び脱退し、ジョシュ・クリングホッファーが加入しましたが、2019年にはジョンが二度目の復帰を果たし、クリングホッファーは友好的にバンドを去りました。まさにドラマのようなバンドの変遷を経て、彼らは今の形へと進化し続けているのです。
無限の愛が奏でる「止められない」衝動:Can’t Stop
さあ、最初の楽曲は「**Can’t Stop**」です。この曲は2002年のアルバム『By the Way』に収録されており、アルバムからの3枚目のシングルとして2003年1月にリリースされました。ライブではオープニングナンバーになることも多く、ジャムセッションからこの曲のイントロが始まる瞬間の熱狂は、何度味わっても鳥肌ものです。私もサマソニで彼らがこの曲を演奏した時、会場全体のボルテージが最高潮に達するのを感じました。あの瞬間、まさに「止まらない」衝動がフロアを満たしていましたね。
歌詞は非常に難解で、アンソニーらしい抽象的なフレーズや言葉遊び、韻を意識した表現が多いんですよ。大まかな解釈としては、音楽やエンターテイメントがもたらすパワー、そして人々の行動や意志が「影響の連鎖を止めずに続けていく様子」を歌っていると言われています。
🎧 1. Can’t Stop
衝動の爆発
歌詞の一部を見てみましょう。
> Can’t stop, addicted to the shindig
> Chop Top, he says I’m gonna win big
> Choose not a life of imitation
> Distant cousin to the reservation**和訳:**
> やめられないぜ パーティーの虜さ
> チョップ・トップ、奴は俺が大金持ちになるって言ってた
> まがい物の人生なんて選ぶなよ
> 遠い従兄弟の予約席
この「**Chop Top**」というフレーズ、調べてみると、一般的には天井部分を低くした改造車を指すそうですが、レッチリの最初期に一緒に仕事をしたレコーディング・プロデューサーのニックネームだという説もあるんです。こういう細かなフレーズに彼らの歴史が垣間見えるのが、また面白いですよね。
> The world I love
> The tears I drop
> To be part of
> The wave, can’t stop**和訳:**
> 愛する世界で
> 流す涙が
> 波の一部になる、
> 止められない
「波の一部になる」という表現は、彼らが音楽を通じて生み出すエネルギーや、それに呼応するオーディエンスの熱狂を指しているのかもしれません。彼らのライブパフォーマンスは、まさに予測不能な波のように観客を巻き込む力を持っています。私の経験でも、彼らの演奏が始まると、まるで巨大な波に押し流されるように、気づけば最前列まで到達していたなんてこともありましたから。
> Can’t stop the spirits when they need you
> Mop tops are happy when they feed you
> J. Butterfly is in the treetop
> Birds that blow the meaning into bebop**和訳:**
> お前を必要とする気持ちは止められない
> マッシュルームヘアの奴らは与えるのが好きなんだ
> J.バタフライは木の上にいる
> ビーバップに意味を吹き込む鳥たち
「**J. Butterfly**」は、森林伐採に抗議して2年間樹上生活を送った活動家ジュリア・バタフライ・ヒルを指す可能性もあります。彼らの歌詞には、個人的な感情だけでなく、社会的なメッセージや文化的な引用が複雑に織り交ぜられているんです。だからこそ、聴くたびに新しい発見がある。それがレッチリの魅力だと僕は感じています。
自由を叫ぶ魂の叫び:Give It Away
次に「**Give It Away**」。この曲は1991年リリースの大ヒットアルバム『Blood Sugar Sex Magik』からのファーストシングルで、バンド初のモダンロックチャートNo.1を獲得し、世界的な名声をもたらしました。この曲のエネルギーは半端ないです。初めてPVを見た時、「なんだ、この変態たちは!?」って衝撃を受けましたよ(笑)。あの独特の振り付け、そしてフリーとジョンの奇妙な動き。まさに彼らのライブの狂気そのものでした。
🎧 2. Give It Away
与えることが救いになる
歌詞のテーマは、文字通り「与えること」の大切さです。物質的なものを手放し、精神的な豊かさを追求するという、彼ららしい哲学が込められています。彼らは初期の頃、アンコールで「ペニスソックス」と呼ばれる、靴下で局部を隠しただけの全裸姿で登場することがあり、これがバンドのトレードマークの一つとなり、初期の悪名を高めました。あの破天荒なパフォーマンスも、「タブーをぶち壊して、ありのままを表現する」という、まさに「与える」精神の表れだったのかもしれません。
堕ちていくカリフォルニアの夢:Californication
span style=”font-size: 2em;”>そして、「**Californication**」。この曲は1999年の同名アルバムからのシングルで、ジョンの復帰後、バンド史上最大の商業的成功を収めたアルバムからのものです。この曲は、ハリウッドの偽りの輝きや、グローバリゼーション、そして夢と現実の狭間で揺れ動く人々の姿を描いています。
🎧 3. Californication
カリフォルニアの裏側
歌詞には、「中国からの偽ブランド品が母のエルを盗もうとする」や「ハリウッドがカリフォルニケイションを教えてくれる」といった直接的な表現が出てきます。
> PS SP from China try to steal your mom’s El the little girls from SW dream of Silver Screen fation
> and if you want these kind of dreams it’s califorication
> it’s the edge of the world in all of Western Civilization
> the sun may rise in East at least it’s settled in a fin location
> it’s understood that Hollywood T califorication**和訳:**
> 中国からの偽ブランド品がお前のママの車を盗もうとする
> 西海岸の小さな女の子たちは銀幕のファッションを夢見る
> もしこんな夢が欲しいなら、それがカリフォルニケイションだ
> 西洋文明の果てにある、世界の端っこ
> 太陽は東から昇るが、少なくともそこは最高の場所さ
> ハリウッドはカリフォルニケイションだと理解されている
この曲を聴くと、僕はいつも、華やかな表舞台の裏側にある闇を感じます。特に、ジョン・フルシアンテが名声に苦しみ、薬物依存に陥ってバンドを脱退した過去、そしてそこからの壮絶な回復を経てバンドに戻ってきたという事実 を知っていると、この曲の歌詞がさらに重く響いてくるんです。
> Space may be the final frontier but it’s made in a Hollywood basement
**和訳:**
> 宇宙が最後のフロンティアかもしれないが、それはハリウッドの地下室で作られる
ハリウッドの地下室で宇宙が作られる、という皮肉な表現は、エンターテイメント業界が作り出す虚像と、その裏にある現実とのギャップを鮮やかに描いています。あのウッドストック’99でのパフォーマンスも、当初は平和と愛の象徴だったフェスが、暴動と金儲けの場へと変貌していく様を目の当たりにし、アンソニーが「この状況はもうウッドストックとは関係ない。平和と愛の象徴ではなく、強欲と金儲けの象徴だった」と回顧録に記したように、まさに「カリフォルニケイション」のテーマと重なる出来事でした。僕も当時、ニュースでその光景を見て、音楽が持つ光と影の両面を痛感したものです。
過去と現在を繋ぐ「もう一方の側面」:Otherside
最後に「**Otherside**」。これも『Californication』アルバムからのシングルで、1999年にリリースされました。この曲は、薬物依存からの回復、そして過去の苦悩を乗り越えて「もう一方の側面」へ進むという、非常にパーソナルなテーマを歌っています。アンソニーとジョンの双方に共通する、薬物依存との壮絶な戦いが背景にあることを知ると、歌詞の重みが全く違ってきますね。
🎧 4. Otherside
闇を越えて
> How long how long will I slide separate my side I don’t don’t believe it’s B sliding my throat it’s all I am
> I heard your voice through photograph I thought it I’ve been brought up the past once you know you can never go back
> I got to take it on the other side**和訳:**
> どれくらい、どれくらい僕は堕ちていくだろう
> 僕の片側を切り離すんだ
> それが喉を滑り落ちるなんて信じられない、それが僕の全てだ
> 写真を通して君の声を聞いた、過去に引き戻されたと思った
> 一度知ってしまったら、もう戻れない
> もう一方の側面へと進まなければならない
「もう戻れない」というフレーズは、薬物の深みに一度足を踏み入れた者が感じる、引き返せない感覚を表しているように感じます。でも、彼らはそこから這い上がってきた。特にジョンの復帰は、薬物依存で貧困と死の瀬戸際にいた状態から、フリーの説得でリハビリセンターに入り、見事に回復してバンドに戻ってきたという、まさに奇跡のような出来事でした。僕も、人生で何度か挫折を経験しましたが、彼らの音楽を聴くたびに「どんなに困難な状況でも、必ず乗り越える道はある」と勇気をもらっています。
> Pull my love into a paper cup the as is full and I’m spilling my guts you want to know am I still a SL
> I got to take it on the other side**和訳:**
> 愛を紙コップに注ぎ込む
> コップはいっぱいで、僕は胸の内をぶちまけている
> 君は知りたいのか、まだ僕は奴隷なのかと
> もう一方の側面へと進まなければならない
「まだ奴隷なのか」という問いかけは、薬物依存との戦いが終わりではないことを示唆しているかのようです。回復は、一度きりのイベントではなく、継続的なプロセス。僕自身も、一度失敗したプロジェクトから立ち直る時、まさにこの「まだ引きずっているのか?」という自問自答を繰り返しました。彼らは、そんな人間が抱える弱さや、そこから立ち上がろうとする強さを、偽りなく歌い上げているんです。
壊れた時代から紡がれた、不屈のメロディー
レッド・ホット・チリ・ペッパーズの音楽は、単なるファンクロックではありません。彼らの「壊れていた時代」とは、メンバー個々の壮絶な薬物依存との戦い、親友の死、そしてバンドの存続の危機といった、まさに「崩壊寸前」の時期を指しています。しかし、彼らはその苦難を乗り越え、音楽という形で昇華させてきました。
彼らの歌詞は、セックスや友情、ユーモアに満ちた初期から、スロヴァクの死を経て薬物依存の苦悩を反映した内省的なものへと変化し、『Californication』以降は再生や人生の意味を探求するテーマが多く見られます。愛と友情、性的なテーマ、政治的・社会的な論評、孤独、貧困、死、そしてカリフォルニアといった多様なテーマが、彼らの音楽には凝縮されているのです。
僕が音楽フェスで彼らのライブを観るたびに感じるのは、彼らがステージ上で見せる爆発的なエネルギーは、そうした「壊れていた時代」を生き抜き、乗り越えてきた魂の叫びだということです。それは、聴く者に単なる興奮だけでなく、深い共感と勇気を与えてくれる。
彼らは単なる「ロックバンド」ではなく、人生の苦難を音に変え、聴衆に真実を語りかける「ストーリーテラー」であり続けています。僕たちは彼らの音楽を通して、人生の「もう一方の側面」を覗き込み、そして自分自身の「止まらない」情熱を再発見できるはずです。彼らの音楽が、これからも多くの人々の心に響き続けることを願っています。ぜひ、皆さんも彼らの楽曲に隠された「本音」を探求してみてはいかがでしょうか? きっと、新たな発見があるはずですよ。
🎤 最後に
彼らの音楽は、ただのサウンドではない。 それは、人生の本音、再生の物語、魂の記録なんです。
もしあなたが今、何かに疲れていたら──
一度、レッチリを聴いてみてほしい。
止められない衝動の先に、あなた自身の物語が見つかるかもしれません。














コメントを残す